3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
「きりーつ」
先生のお話がちょうど終わった時で、号令係の声に合わせて私は立ち上がった。
結局、朝のHR中には書くことはできなかった。
「ここは目的格のwhichなので・・・」
1時間目の授業中、前では先生がなにやら難しいことを言っている。
そんな中、私はさっきの手紙の裏の白い紙とにらめっこをしていた。
私は、手紙の向こうにいる男の子と話をしたいと思った。
だから、返事を書くことにしたんだけど...
「・・・思いつかない。」
未来の人への手紙って、何書くの?
っていうか、未来の僕から、ってそもそも何?
「んー・・・」
小声でつぶやきながら唸る。