3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
その瞬間、彼女は突然足を止め周りをきょろきょろしだした。
彼女の視線の中に、俺の姿はたぶん入っていない。
3年ぶりにみた奏音ちゃんの顔は、高校生のときより、少し大人っぽくなっていて、きれいだった。
奏音さんの顔を見た俺の胸はざわざわと騒ぎ出す。
俺はうれしくなって、思わず頬が緩んでしまった。
そして、彼女のもとへ小走りで近づき、後ろから彼女に声をかけた。