3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
席に座り、机に視線を落とす。
目の前にあるのは、A5サイズのメモ帳の裏。
表には、不思議な手紙が書いてある。
「・・・・・・」
・・・よし。書こう。
未来の人への手紙、だよね...
『こんにちは。
私の名前は、柊奏音、ひいらぎかのんです。
ぜひ、お話したいです。』
そう書いて、半分に折ってから、机の中にいれた。
やっぱり、無難が一番いいかな、と思って。
相手のことは、何も知らないから。
とりあえず、無難に。
帰り際、私はその手紙を536の下駄箱に入れ、家へと帰った。