3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜





何もおかしいことなんてないのに...


「うん。」

「ねえ、奏音。
 奏音、この人のこと知りたい?」

「え?うん。」

そりゃあ、知りたいよ。

どんな顔で、どんな声で、どんな名前で…



・・・すごく気になる。


「奏音、その人のこと、好きなの?」

「・・・えっ?」

好き...?

そりゃあ、決まってる。


「好...」


決まってるのに、”好きだよ” って言えなかった。


りょうさんのこと、”好き” だけど。



好き、なんだけど...




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