3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜






「はあ~...
 りょうさん、って本名、じゃないんだね。」

「あ、うん。私が勝手に呼んでいた名前...」

「まあ、いいけど。
 とりあえず知っているのは、運動が好き、17歳、男の子...

 ・・・いや、情報量少なっ!!」

「...探せるかな?」

「なに、あんた本気で探す気あるの?」

探せ、って言ったの明依ちゃんじゃん...

何て、そんなことを口には出せず、私は決意した。

「うん、探す。探したい。
 ・・・知りたい、りょうさんのこと。」


私、好きだから。


そこまでは、言えなかった。




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