3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
突然声をかけられて振り返ると、クラスメイトの弥紗(みさ)ちゃんと、彩那(あやな)ちゃんが立っていた。
はっと我に返って周りを見ると、玄関からたくさんの生徒が入ってくるのがわかった。
私はハイソックスのまま、ローファーはしまわず、下駄箱を開けたまま立っている。
「あ・・・」
ポカンとしている2人を見て、改めて自分の今の状況に気づき、恥ずかしくなる。
「あ、あっ。ごめんなさい!
邪魔、してました...」
真っ赤になりながらそう答えると、
「あはは!!大丈夫だよ!
奏音ちゃん、すっごい面白いね!!」
「ほんと!」
「えっ、あ、いや...そんなこと...」
恥ずかしくて、語尾がごにょごにょしてしまった。