3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
『涼ちゃん、次あっちにいこ。』
俺の隣の女性は、俺のほうを向きながら楽しそうに、そう言った。
『あ、おう。』
そう返事をしようとしたところで、プツンッと切れた。
はっと気が付くと、いつもの自分の部屋の風景が目に入る。
・・・夢、か。
けれど目が覚めた今でもしっかり覚えているくらい、はっきりとした夢だった。
少しずつ目が冴えてくる。
時間が経てば経つほど、さっきの夢が強く頭に浮かんできた。