3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
たぶん、彼女は自分から俺らのようなところに寄ってくるような子じゃないし、俺も知らなかったのも無理はない、と思う。
集会で体育館に入った俺は、1組のほうに顔を向けた。
背の順で並んでいるから、俺は結構後ろの方。
だから、周りをよく見渡すことができる。
———あ...いた。
俺は彼女をすぐに見つけることができた。
俺には、彼女が誰よりも輝いて見えた。
彼女を見ると、思い出す夢の中での出来事。
・・・やっぱり、彼女だ。
彼女で間違いない。
夢の中の女性が、彼女だとはっきり認識したときだった。