人事部の女神さまの憂いは続く

軽く触れ合うと、もっと欲しくなってきて、離れていった唇を追いかけると、ちょっと笑って迎えに来てくれる。

それが嬉しくて何度も何度も唇を合わせていると、それ以上が欲しくなって、藤木さんの着ているシャツの下に手を潜り込ませて、直接背中に触れた。

すると、びっくりしたのか一瞬唇が離されてしまった。

嫌だったかな、と不安になって見上げると

「すごい、したいんだけど、いい?」

珍しく許可を求められる。これも不安の表れなのかな、と思いながら

「私も、すごいしたいです」

ストレートに口にすると、ニコっと微笑みながら抱え上げられベッドの上に降ろされた。


それからの藤木さんは、いつも以上に執拗だった。

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