人事部の女神さまの憂いは続く
先生のことが大好きで、先生に頑張ったねって大きな手で頭を撫でてほしい一心で勉強も頑張ることができた。
その甲斐もあって、苦手だった数学もなんとか克服して夏頃には国立大学にB判定がでるくらいまで成績も伸びた。直接の生徒ではないものの、講師と生徒だから大っぴらにはできない関係。
でも、びっくりするくらい順調に愛を育んでいたのだ。
それまではなんとなく学校の皆が目指す札幌にある大学を第一志望にしてたけど、週の半分は首都圏にいるりゅう先生に会いたい思いで、首都圏の大学に志望校も変更をしていた。
冬にはいつも、先生の部屋から最寄り駅に送ってくれる間、ポケットで繋いだ手をあっためてくれていた。
これからも、ずっとこうやって先生と手を繋いでいくんだって思っていたのに・・・。