人事部の女神さまの憂いは続く
「ちょ、仕込むって。そんなこと・・・。さいてーーーー」
ナマナマしい表現にも、どん引いて言いながら藤木さんの腕をはたくと
「怒んなって」
と宥められる。ぎゅっと手を握られても、恥ずかしいこともあって顔を上げれずにいると
「お前と最初にやった時、俺まじで嫉妬でおかしくなりそうだったんだよ」
意外な言葉が聞こえてきた。でも、どういうことかよくわかんないでいると
「これまでの男に何か言われたことない?」
よくわかんない質問をされる。急に不安になってきて
「私、なんかへんですか?」
恐る恐る聞いてみた。きっと色々な女の人と関係を持ってきた藤木さんだから思うところがあるんだと思う。でも、他の人と比べられるなんて嫌だ、耐えられない。