人事部の女神さまの憂いは続く
「やっさんって、芋派だっけ、ソバ派だっけ?」
何をしているのかと思ったら、ストックしている焼酎をあさっている。ワイロでなんとかしようとしている安直さに呆れてものも言えずにいると
「まぁ、両方もってけばいいか」
ビンを2本抱えて戻ってきた。
「安田さんには大輔からお願いしてよ?」
ちょっとは大輔にも仕事を振ってやろうと思ったけど
「えー、香織も一緒に。ほら、俺細かいことわかんないし」
やっぱり甘えてきやがる。
でもギュッと私を抱きしめる腕があったかくって、「ねぇ、ねぇ」と甘える声がかわいくって、ついつい私も折れてしまうのだ。
「わかったよ。でも、ちゃんと最初は大輔が話してね」
大輔のたくましい腕をポンポンとすると、本当にうれしそうな、やったーという声が聞こえてくる。
「香織、ほんとスキー」
ギュギュっと腕に力を入れながら私の首筋に顔をうずめてくる大輔が、悔しいけど、愛おしい。