ピアスホールに君の熱


レーくんになら無理やり引きずり込まれても構わないけど、こうやって大事にしてくれるレーくんがとっても愛しい。


「大人に、して下さい…」


私も同じように観念してそう答えると、レーくんは額に唇を落として。


それから、私のピアスホールにそっとキスした。


瞬間、私の幼さが詰まったピアスホールに熱が集まっていく。


ただほんの少しでも近づきたくて、背伸びをしたピアスホール。


君の手で熱を帯びて、大人になっていく。


「好きだよ、みか」


その一言に胸の奥があっと言う間に満たされる。


「私も大好き」


レーくんの唇が、
私の首筋にそっと触れた────。




END



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