堅物男子と甘い恋
「…おまえか。ちょっと話がある。」
そう言って連れてこられた場所は人気のない空き教室だった。
「あの、なんのようですか?」
知らない男の人とふたりきり。
緊張しすぎて声が震えてしまう。こわい。早く解放して。
「三田 里佳、石川 みいな、このふたりとおまえは仲いいらしいな。」
りっちゃんと、みぃちゃんだ。
「え、な、なんで知って…」
ほんとに私はこの人と関わったことがない。顔を合わせるのも今日が初めてのはず。
なんでそこまで知ってるの?