堅物男子と甘い恋
「ほぼ、100%です。お父さんが住んでる家の隣がいじめっ子の家で…」
思い出すのも嫌な顔。
「幼馴染みで私の初恋だったんですけどね。」
そう言って唇を噛むと先輩は私の手を掴んだ。
「…帰るのが怖いか?震えてる。」
「そりゃ、怖いです。」
すると先輩は立ち上がった。
「お前盆に帰るんだよな?地元。」
「はい。」
すると先輩は私の髪をなでた。
「俺も、ちょうど盆くらいに姉貴のところ遊びにいくんだよ。…おまえと、おなじ群馬に。」
先輩のその言葉を聞いて顔をあげる。