堅物男子と甘い恋
「だからなにかあったら連絡しろ。すぐに駆けつけてやる。」
「いいんですか…?」
正直、先輩がいてくれるだけでものすごく心強い。
怖いものは怖いけど、地元に行ってもいいか、って思えてくる。
「当たり前だろ。おまえは俺の大切な…後輩なんだから。」
先輩はそう言って私に背を向けた。
「…とりあえずさ、その盆前に一度どこか行くか。遊びに、でも。」
「へ?」
「小野たちと一緒とかじゃなくてさ、ふたりで。」
先輩はいたずらに笑ってから保健室を出ていった。