堅物男子と甘い恋




「なにしてるんだよ。一緒に帰るんだろ。」



「へっ!?で、でも…先輩生徒会とか部活は?」



私がそう聞くと先輩は肩をすくめた。



「生徒会はない。部活は午後からあるが、家で昼飯食べてから再登校するんだよ。弁当持ってきてないし。」



あ、そっか。今日は終業式だもんね…。




「私となんかでいいんですか?生徒会のメンバーとか、お友達とか…」



ジッと見つめると先輩はため息をついた。



「そんなに嫌か?俺と帰るの。」




少し苛立ちを含んでいた先輩の声色にビクリと身体を揺らしてしまう。



「そういうことじゃないんです。でも、気を遣わせてないかなって思って。

私ひとりでも平気ですよ?」



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