堅物男子と甘い恋




「あれは、なんですか?」



続きを問う。



「いや、なんでもない。全て解決したらまた教える。」



先輩は少し怒ったようにそういった。



どうしたんだろう?



「北野は、俺が亜子に告白してるところ見てどう思った?」


唐突な質問に戸惑う。


言えるわけない。先輩のことが好きだから辛くてたまらなかった、なんて。



「別になんとも思いませんでした。」



私がそう言うと先輩はため息をついた。



「じゃあ、どうして次の日俺を見るなり泣きそうな顔をした?俺のこと大嫌いとか言った?」



「そ、それは…」



あれは流石に自分でもヒステリックすぎたと思ってる。




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