堅物男子と甘い恋
「俺が亜子に告白した日覚えてるか?」
「覚えてますけど。」
あの日俺は亜子にいじめられてるから告白してほしい、と頼まれた。
いじめっ子が空き教室に来るからそこで、と。
そしていじめっ子の名前を知るために加藤に隠れて誰が来たか見てもらっていた。
「そん時、俺が頼んだことも覚えてるな?」
「…はい。」
鋭い加藤は何を言われるか気づいたみたいだ。
「もう一度聞く。あの時、誰が来た?」
前は、顔が見えなくてわからなかった、と言われた。
でも今日はきっとーー
「…舞花先輩が来ました。」
北野の名前が出てくるだろう。