堅物男子と甘い恋
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「…ん…っ」
どうやらあれから眠っていたらしい。目が覚めると時計は夜の9時を指していた。
って、9時!?
外はもう真っ暗だった。
「っ、先輩!帰りましょ!9時ですよ!」
気づいてるのか気づいてないのか黙々と仕事をしている先輩。
「ん?もうこんな時間か…って、目が覚めたんだな。」
「すみません、寝てしまってて…」
目が覚めると私の上に男物の制服のジャケットがかかっていた。
これは、先輩がしてくれたんだよね。
ぎゅっとそのジャケットを抱きしめるとフワリと先輩のいい香りが鼻をかすめる。