堅物男子と甘い恋
「さっきは悪かったな。抱きしめたりして。」
人気のない道を歩いてると、先輩がそんなことを言った。
「い、いえ。少しびっくりしましたけど、先輩お疲れだったんでしょう?」
「…あぁ、学校であんな真似をしてもなんとも思わないくらいには疲れてたらしい。」
先輩はこめかみを抑えながらため息をついた。
「疲れてたとはいえ、生徒会長失格だな。」
「そんなことないですよ。私嬉しかったです。先輩が私を頼ってくれてる感じがして。」
私がそういうと先輩はハハッと乾いた笑みをもらした。