愛をください
その夜、
落ち込んでなにも食べる気にならないあたしを心配して
家族で食事に行くことになった
今は外に出たくない
一人になりたい
そんな気分だったが
みんなあたしに気を使ってくれてるのがわかったから
行くことにした
家族に支えられ
少し笑うことができた
でもご飯は喉を通っていかない
そしてまだケータイを
持っていなかったあたしに
父はケータイを買ってくれた
後から聞いた話では
ケータイでもないと
こいつは考えすぎて
おかしくなるんじゃないかと
心配したゆえに買ったらしい
ほんとは合格したお祝いで
買ってもらうはずだった
ケータイ…
あたしはためらった
母「なち、お母さんもがんばるからなちもがんばろ??」
嬉しくてしかたなかった
初めてのケータイを手に
泣きつかれて眠りについた