好きになれとは言ってない
「それで正解だと思うよ。
兄貴が選んだってだけで、すごく喜ぶ人じゃない、遥ちゃん」
まあな、と思う。
『大魔王様が悩んで選んでくださっただけで、感激です~っ』
とか言い出しそうだ。
航は、そんな遥の顔を思い浮かべ、笑ったが。
だからこそ、遥が本当に選ぶものを贈ってやりたいな、と思っていた。
「ところで、お前、なんで皿拭いてんだ?」
と真尋を見る。
いつものように、乾燥機で乾かなかったものをちょっと拭くという感じではなかったからだ。
「食洗機の調子が悪いんだよね~。
業者に見てもらったら、修理結構かかるから、買い直したらどうですかって言われちゃって、今、迷ってるんだけど」
と言ったあとで、祈るように手を合わせ、
「買って、おにいちゃん」
クリスマスのプレゼントに、と言い出す。
兄貴が選んだってだけで、すごく喜ぶ人じゃない、遥ちゃん」
まあな、と思う。
『大魔王様が悩んで選んでくださっただけで、感激です~っ』
とか言い出しそうだ。
航は、そんな遥の顔を思い浮かべ、笑ったが。
だからこそ、遥が本当に選ぶものを贈ってやりたいな、と思っていた。
「ところで、お前、なんで皿拭いてんだ?」
と真尋を見る。
いつものように、乾燥機で乾かなかったものをちょっと拭くという感じではなかったからだ。
「食洗機の調子が悪いんだよね~。
業者に見てもらったら、修理結構かかるから、買い直したらどうですかって言われちゃって、今、迷ってるんだけど」
と言ったあとで、祈るように手を合わせ、
「買って、おにいちゃん」
クリスマスのプレゼントに、と言い出す。