好きになれとは言ってない
 




 いつもの時間に航は電車に乗った。

 少し車内を見回したあとで、空いていた席に座り、本を広げた。

 遥が貸してくれた本だ。

 それを見ながら、笑う内容でもないのに、少し笑う。







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