【短】幼なじみに手紙を。~大好きなあなたへ~
「ガンちゃんこそ、ありがとう」
「ん」
「なに、照れてんの?」
「……悪い?」
ああ、ほんと私重症だ。
だって、こんなにも好きが溢れてくる。
「付き合って今日で2年目だね」
「そーだな」
「勝手に怒ったりして、ごめんね」
「ん、別に」
やっと、謝ることができた。よかった。
ほっとして自然と笑みがこぼれる。
「ねぇ、ガンちゃん」
更におでこをくっつけた。
大好きなあなたの香りがする。これからもずっとそばにいたいな。
「好きだよ」
間近で聞こえた声に耳が素早く反応した。
時が止まったかと思った。
「俺だって、みきのこと大好きだよ」
ゆっくり振り向いた彼はふわりと笑っていて、もう一度同じ言葉を言った。
そして優しくキスを落とす。
「みき、これからも仲良くしてくれますか?」
私は涙を流しながら何度も頷いた。
嬉しいけど悔しいくらい素直な想いをぶつけられてしまった。
想定外だよ。
一番はガンちゃんから手紙を受け取ることからだよ。
……私の計画が台無しじゃん。