【短】幼なじみに手紙を。~大好きなあなたへ~
「……よし、これでいいかなっ」
書き上げた便箋を丁寧に折って、ピンクの封筒にしまいながらそう言った私の心は思った以上に満足気だ。
なんてったって、5枚から1枚に収まったからね!
とても上機嫌です、私!
まあ、これでガンちゃんに伝われば更に上機嫌になるんだけど。
「みきー!もうご飯よ〜」
「あ、はーい!今行くー」
その声で外を見た。
藍色の空に濃い橙色が雲となってさらっとなじんでいた。
それがもうすぐ夜を迎えるのだと思い、こんな時間まで手紙に集中を注いでいたんだと改めて実感する。
立ち上がった私は、ピンクの手紙を大切に手に取って下へ足を運んだ。
その足は、ポストがある場所へ。
大好きなあなたを想って。