少女は仮面をつける
「…輝来は輝来でしょ?」
「…初めて言われた。ありがとう」
褒めた事、言ってないんだけど。
不思議な人。
…でも、早く逃げないと。
「私は帰る。」
「……待って。」
腕を掴まれた
ゾワッとして、直ぐに振りほどいた
なんだ…この人。
なんだか、怖い。
「何。」
「…琴、行かないで」
「無理。」
私は来た方向に向かって走った
走らないと、捕まる気がしたから
なんで?
普段の私ならそんな事思わないのに…
ほんと、何だったんだろう…
家に着き、一息つく
「…もう、あの公園には近づくのは止めよ。」
また、あの公園にいるかもしれない
絶対ヤバい気がする。
「こういう事は…お兄ちゃんが詳しいのかな…ちゃんと喋りたいなぁ」
そう思ったのは一瞬だけ。
「…なんて。馬鹿げた事考えるなんて私…馬鹿になってしまったのかな。寝よ」
私はお風呂に入って直ぐに寝た