少女は仮面をつける


屋上に着いて、ドアを開けたら
案の定、黒羽の連中はいなかった


「…落ち着く。」


ストレスが解消されるような感じ
こういうの、眠くなるんだよね

まだ、黒羽の来る時間じゃないよね?


「……寝よ。お休み、自分。」


私はそう言うと、静かに眼を閉じた


――――――――――――――――――――




『お兄ちゃん!』


…お兄ちゃん。


『大丈夫だよ。――には僕が守るから。』
『約束だよ?』
『うん。約束』


…嘘つき。
私を置いてお母さんと一緒に私を捨てたくせに


『お兄ちゃんが私を捨てるなんて絶対無い…絶対帰ってくる。だって約束したもん』



この時の私も馬鹿だったな
帰ってくる事なんて無かったのにね
約束なんて裏切られるものなんだからしたらダメ。



『良い子にしてたら絶対帰って来るはず』


…帰ってこないのに


だってさ―――。



『もう…いいや。』




後で、絶望するのは自分なんだから




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