先輩!小説の主人公になってください!
桜の季節~桜の陣~
新しい出発
伊織side
東京も冬を越えて暖かい春がやって来ました。
「伊織、ちゃんといるもの持ったの?」
お母さんの声が聞こえる。
「うん。持ったよ!」
「本当に?伊織はすぐ忘れ物をするから心配で‥」
「大丈夫だよ。今日は入学式だけだし。あっ!そろそろ行かないと‥じゃあ私、先に行ってるね!」
そう言って私は家を出た。
私の名前は杉内伊織。
今日から花の女子大生になる。
私立の男女共学の大学に通う。
受験がんばってよかったなー。としみじみ思う。今日から文学部に所属する予定。私は小説を書くのが好きだ。恋愛から幅広いジャンルを書く。
将来は‥小説家になりたいと思ってるけど、駄目だった時の保険も何か考えたいといけない。
でも、今は何も考えないことにしている。今は楽しみたいのだ!
実家は大学から電車で一時間の所にある。だから、私は一人暮らしをすることに決めた!今日は‥実家からの登校だけど、入学式が終わったら一人暮らしを予定だ。
私は大学に着き、校門をくぐった‥!
今日から私の青春が始まる!‥と思ったら、目の前の大きな桜の木の下に一人の男子学生がいた。
桜が舞っている‥。
桜が舞い散る様子と男子学生が桜を見上げ瞬間私はビビっときた。
ドキッ!私の心臓が高鳴る。
これは‥絵になる!いや、小説の材料になる!メモしないと!‥と慌ててメモを取り出そうとしたその時。
強い風が吹いた
その拍子に私は目をつぶってしまい、気がついたら桜の木の下には誰もいなくなっていた。
「い‥いない。」
私は少し寂しい思いがした。
もう一度会いたいな‥。