先輩!小説の主人公になってください!
「‥小説‥俺がモデルのやつ。‥書いてもいいよ‥。」

先輩が優しく微笑んだ。

「‥‥‥‥。」

私はこんなことを言われると思ってなくて何も言えなかった。


すると、柊人先輩は耳からイヤホンを外して私がかけてない耳にイヤホンをつけてくれた。

そして、私の目を見て先輩は言った。

「俺は‥杉内に‥‥伊織に書いてもらいたいんだ。伊織が書きたいものを書いて。完成したら伊織の作品俺にも見せてよ。」


ドキッ!!!

それも、今までにないぐらいの優しい表情で‥。



顔が熱くなる‥


‥‥先輩‥ずるいです‥。聞かれたくないからって‥イヤホンをつかさせるなんて‥。でも‥でも‥



「先輩。ありがとうございます!すごく嬉しいです。出来上がったら、1番に先輩に見せます。」

「うん。楽しみにしてる。」

そう言って先輩はヘッドホンをつけて音楽を聞き始めた。

すごく楽しそうに。


私‥先輩の笑顔もっと見てみたいです。だから‥私の小説で先輩を笑顔にしてみせますから!絶対に!


私はそう決心した。
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