先輩!小説の主人公になってください!
「いや。それは自分でなんとかするよ。自分で叶えないと意味ないし‥」


「そうですか?相談してくれたらいつでものりますよ?」


「うん。ありがとう。このこと‥彩月には言わないで。」


「わかってますよ。」



私は大和先輩の強さを見た。


やっぱ、さすがだなー大和先輩は‥。



ガチャ!

「こんにちはー!あれ?2人だけですか?」


そう言って彩月が入ってきた。




‥彩月にもいつか、春がやってくるのかな‥。







「うー!さっむー!!」


部活終了後、私と彩月が部室棟を出ると、5月にも関わらず寒い風が吹き抜けた。


「帰って‥こたつに入らないと‥。まだ、こたつはいるわね‥。」

‥と彩月。


「えぇ!?彩月、もうこたつゲットしたの!?ずるいー!私にも温まらせて!」


「お古だけどね。今度、冬来たときに入らせてあげるから」


この時だけ彩月がとてもうらやましいと感じた。


「ケチっ!今、入らせてよ!」

私もふざけてねばる。


「伊織。今、なんと言った??えー私の空耳かなー?」

彩月が笑顔で握り拳を私の目の前に見せる。


「えっ‥あー、ご‥ごめんなさい‥なんでも‥ないですーホホホホ。」


彩月を怒らすとすっごく怖いので私は引き下がることにした。



そんなことを話していると前からある人がやって来た。


「柊人先輩‥。」


この声に柊人先輩も気づいたようだった。


「伊織‥。」


私と柊人先輩は向き合う。


あのキス事件以来の再会だ‥。



「じゃあ‥私、先に帰るね。お疲れさまー!」


私と柊人先輩を2人にするため、彩月は空気を読んで去ってしまった。



「あ‥あの‥柊人先輩‥」


続けようとしたが‥うまく言葉が続かない。


すると‥


「ごめん。」
< 31 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop