先輩!小説の主人公になってください!


「じゃあ、それぞれ3つに別れようか。柊人、くれぐれもさぼらないでよ?」


「後輩の危機なのにさぼるかよ。咲和、信用しなさすぎ。」


「と‥取りあえず、私は別館の方を探してみますね。見つかったら連絡します!」


咲和先輩と柊人先輩が喧嘩をしそうだったので、私はその場から逃げるように立ち去った。



‥と言ってもどこから探したらいいか、わからない。


たとえ友達でも彩月の時間割りを把握しているわけではない。


見つかる、見つからないを別として取りあえず別館を探すことに決めた。








‥一通り教室やトイレなどすみずみまで見たが彩月の姿は見つからなかった。



もしかして、授業なのかな?それだったら
2限が終わってからの方がいいかも。


いや、でもそれだったら逃げられる可能性がある。


どうしたらいいんだろう‥




その時だった。





「彩月!!しっかりして彩月!!」




そんな声が聞こえた。


私は少し嫌な予感がした。


その声がした方に行ってみると、彩月が倒れていた。


その隣で友達が必死に呼んでる。



「彩月!!!」




私は急いで彩月の元へかけよった。



彩月は気を失っていて顔色は青白く血色がよくなかった。



「ど‥どうしたの?どうして、こんなことになったの?」



私は隣にいた子に聞いた。



「さ‥彩月と一緒に献血に参加して、それで彩月が倒れたの。」


私は彩月達が出てきたと思われる建物には献血の貼り紙があった。


「わ‥私、血を返してもらえないか聞いてきます!」


彩月の友達が慌てて建物の中に戻っていった。


私は近くのベンチで彩月を寝かすことにした。





彩月‥なんで‥こんなことしたの?


そう思わずにはいられなかった。










大和side



それは、2限があと少しで終わるという時間帯だった。


伊織から連絡が入った。


「えっ!?彩月、見つかった!?わかった。すぐ、そっちに行くよ。」



本来、2限が終われば昼ごはんを食べるが今日はそれどころじゃない。




彩月が倒れたて聞いたから。


そんなこと聞いたらいてもたってもいられない。



大事な‥大事な後輩だから‥!



それだけじゃない、彩月のこと好きだから。だから、ほっておけないんだよ!




彩月は俺のこと何も思ってないかもしれないけど、俺は自分の気持ちに嘘なんてつかない。




俺は彩月がいると思われる保健室に向かった。
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