先輩!小説の主人公になってください!
1歩ずつ前へ
朝になり私は向井家の食堂へと向かった。
あれから、部屋に戻った私は爆睡したのであった。
「おはようございます!」
食堂に入ると咲和先輩がすでに来ていて朝ごはんを作っていた。
「おはよう伊織。」
「すみません。私も手伝います。」
「ありがとう!」
私も咲和先輩にならって朝ごはんを手伝う。
今日の朝ごはんはご飯と目玉焼きと‥the和食!みたいな感じである。
「昨日は楽しかったね。また女子会しよう。」
「はい!是非!またやりましょう!」
こういう話をすると、やっぱ女子大生だなて思う。
すると
「おはようーございますー。」
まだ寝ぼけている彩月がやってきた。
「おはよう彩月。」
「彩月。まだ寝ぼけてるね?そういうときはあなたの王子様を起こしていらっしゃい。‥そうだ‥寝起きドッキリやってみたいね‥。」
朝からとんでもないことを言う先輩である。
「さ‥咲和先輩‥それは、さすがに‥」
「‥咲和先輩。‥ナイスアイディアです!早速、行ってみましょう!大和先輩の寝顔を見れるチャンスです!」
ま‥待て待て待て待て待て!!!正気か!?
私は今にも大和先輩の部屋にまっしぐらな彩月を止めるのに大変だった。
こういう状況を作り出した本人は楽しそうに朝食を作っていた。
この時ほど、言ったことに責任を持て!と思ったことはなかった。
そんなときに彩月の王子様は現れる‥
「おはようございます。あれ?ちょっとなんか騒がしいですね‥。」
大和先輩とその後ろからは柊人先輩が現れた。
「や‥大和先輩!おはようございます!」
大和先輩を見るなり彩月の態度がコロッと変わった。
あれだけ突撃!しそうな勢いだったのに、返り身早い!て思ったのは私だけなのかな?
「‥咲和先輩。また何か彩月に言ったんですか?」
「ううん。私は何も言ってないわよ?ただ、大和くんの寝顔を見たいねーて話をしてただけだよ。」
「‥っ‥ね‥寝顔!?」
大和先輩が動揺したのか顔が赤くなる。
‥が、もっと大和先輩の顔が赤くなるのはこれからだった。