可愛い可愛いお姫様!男子校に行きます!①
実「み、みんなに何かあったのかな……?」
空「わからない。とにかく神社に着いたら何かわかるかもしれないから急ご?」
実「そ、そーだねっ」
そらはあたしの右手を強く握りしめて、歩みを少し早く進めた。
みんなお願いだから無事でいてください。
そして少し歩くと神社に着いた。
でも…………。
空「だ、誰もいない?」
そう。神社には誰もいなかったの。
実「そんな……。奏……、みんな…………。」
空「どこに行っちゃったの……。」
あ、そらの手震えてる。もちろんあたしもだ。
ん?なんだあれ?
なんか遠くの木から光が見える。
いや、光って言うよりあれは…………。
実「ね、ねぇ、そら……。」
空「ん?どしたの?」
実「あ、あれ見て。」
あたしは震える手でさっきの木を指さした。
そうあの光っていうのは……。
空「えっ!?あれって、火の玉!!?」
…………。
はい、信じたくないけどここ神社だし、火の玉があってもおかしくないよね。
もう本当に無理すぎる。
実「そら怖いよぉ。」
空「大丈夫、僕がついてるから。」
実「うんっ」
そらはあたしの肩を抱くように、自分の方に引き寄せた。
それだけで少し安心するのはなんでだろう?