可愛い可愛いお姫様!男子校に行きます!①
実「ねぇ、そら。見間違いじゃなければいいんだけどさ……。」
空「う……ん…………。」
実「火の玉がこっちに近付いてきてるのは気のせいだよね?」
お願いだよ、そら。気のせいだよって、みーちゃんの見間違いだよ!!って言って。
じゃなきゃあたし…………。
空「ごめんだけど……、みーちゃん。あれは見間違いなんかじゃない。確実に僕達の方に向かってきてる。」
実「っ…………。」
あたしは怖くて怖くて、思いっきりそらに抱き着いた。
それで、我慢してた涙はとうとう溢れ出てきちゃったんだ。
空「みーちゃん僕がいるから。泣かないで?」
実「うわあああああああん」
そらが優しくあたしの頭を撫でてくれてる。それでも、あたしの涙は止まらなくて。
それに、なんか火の玉の方から声も聞こえてきたし。
そして次の瞬間…………。
「みーつけた。」
とっても低い声でそう言ってきたんだ。
実「ぎゃあああああああああああ」
空「うわぁあああああ」
あたしとそらはその場で大絶叫。
無理もない、火の玉が喋ったからだ。
空「ぼ、僕達なにかした??お願いだから、こっちに来ないで!!そ、それに僕達の友達をどこにやったの!?」
そらは火の玉に怒声を浴びせてた。
ってか、これって伝わるの?でも今はそれどころじゃないよね。
そしてまた次の瞬間。
ーポンッ
実「きゃああああああああああ」
火の玉はあたしの肩を触った。