宮野さんはいつも困ってる
あ、椛島先生の授業で……。

思いだそうとしたらずきんとあたまが痛んだ。

「無理しなくていい。
もうすぐ、おうちの人が迎えに来てくれるそうだ」

「……はい」

「それまでもうちょっと、寝とけ」

先生が寝るように促すから、素直にまた横になった。
ゆっくりゆっくりと先生は私のあたまを撫でるから、少しずつ眠りへと向かっていく。

「……宮野まで失うようなことがあったら、俺、生きていけない」

先生、それってどういう意味ですか……?
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