宮野さんはいつも困ってる
上がってから、お布団に潜り込むと眠気が襲ってきた。

「みやのー……。おやすみ」

そっと、先生の唇がおでこにふれる。
そのまま穏やかに眠りに落ちた。


それからも学校には行かなかったし、家にも帰らなかったけど、先生の家で昼間は勉強して過ごした。

ボストンバッグの中には明石くんに借りた本をはじめ、何冊か入ってて、ときどき気分転換にそれらを読む。

ごはんを食べる量も少しずつ増えていって、お昼ごはんも食べるようになった。

……やっぱり夜中は、悪夢で飛び起きてたけど。

「ただいま」

「おかえりなさい」

帰ってきた先生が床に晩ごはんを広げる。
今日はハンバーグ。

食べながらなぜか、お母さんの作ったハンバーグが食べたいな、そんなことを考えていた。
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