宮野さんはいつも困ってる
六月。
梅雨入り間近。
真夏ほどじゃないとはいえ、日差しが強い。
「熱中症なんか気をつけろよ。
みんなに、こまめに水分をとるように云っとけ。
……特に宮野。
おまえが一番心配」
「私、ですか……?」
杉本先生の云ってる意味がわからなく手首を傾げる。
「そ。おまえ。
だって宮野は、俺の大事な宮野だからなー。
だからおまえが一番心配」
……ああ。
林間学校で召し使いが倒れるとか、困りますもんね。
「……おまえになんかあったら俺、心配で仕事が手に付かなくなっちゃうよ?」
……耳にかかる、吐息。
みるみるうちに顔に熱が上がっていく。
黙ってしまった私の顔をのぞき込むと、杉本先生は意地悪くにやりと笑った。
梅雨入り間近。
真夏ほどじゃないとはいえ、日差しが強い。
「熱中症なんか気をつけろよ。
みんなに、こまめに水分をとるように云っとけ。
……特に宮野。
おまえが一番心配」
「私、ですか……?」
杉本先生の云ってる意味がわからなく手首を傾げる。
「そ。おまえ。
だって宮野は、俺の大事な宮野だからなー。
だからおまえが一番心配」
……ああ。
林間学校で召し使いが倒れるとか、困りますもんね。
「……おまえになんかあったら俺、心配で仕事が手に付かなくなっちゃうよ?」
……耳にかかる、吐息。
みるみるうちに顔に熱が上がっていく。
黙ってしまった私の顔をのぞき込むと、杉本先生は意地悪くにやりと笑った。