空港のある街では、今日も泣きたくなるほどの青い空が広がっている
見上げた空には
川沿いの砂利道に自転車を停めて、フェンス越しに滑走路を眺めている。
彼と二人で何度も来た場所。
頭上では着陸寸前の飛行機が、耳をつんざくような轟音を響かせている。
この場所で彼と二人、滑走路を目掛けて飛んでくる飛行機の大きさに目を輝かせて笑っていた。
“いつかホンマにここの空港から一緒に飛行機に乗りたいなぁ”
“今は無理やけど、そのうち新婚旅行に行くとき乗せたるわ”
“海外連れていってくれるん?”
“そんな金あるかぁ!それにここの空港から出てるんは国内線だけや!”
そんな言葉を何度も交わしながら。
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