3度目のFirst Kiss
生田君登場
ソファから動けずにいると、生田君が携帯電話を片手に、突然現れた。

私は座っているのに腰が抜けそうになる。
そして、とっさに俯く。

もう、最悪だ。

私は俯いたまま、息を止め微動だにせず、彼に気付かれないない事だけを祈った。

流石に、気付かない訳がないのだけれど。

「広瀬さん、どうかしたんですか?気分でも悪いんですか?顔色良くないし。」

私は、思わず顔を上げてしまった。
この人の思考回路が本当に分からない。

こんな事になったのは、紛れもなくこの人ののせいなのに。 

「どうもしない。ちょっと休憩してただけ。」

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