3度目のFirst Kiss
「彩華さんに一つお願いがあります。」

「何でしょうか?」

「梶さんには隙を見せないでください。仕事の相談以外はなしでお願いします。個人的な悩みは俺にしてください。」

「えっ、何で?奈緒子もダメ?」

「いやいや、山根さんは彩華さんの親友だから。」

「良かった。」

「俺達って今、会話成立してます?」

「うん、大丈夫だと思うけど。」

「彩華さんがそう言うなら、そう言うことで。」

「それからきっと、彩華さんとする3回目のキスが、俺達のファーストキスになります。だから、ちゃんと片が付くまでは取っておきますから、今日はしません。」

急に何を言い出すのか?
私は、反射的に彼の手を振り解いた。

「彩華さんは俺とキスするのそんなに嫌ですか?
今までが強引だったから、俺、今、凄く我慢してるんですけど。」

「いや、ではない。」

「良かった。」
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