3度目のFirst Kiss
まさか、あんな形でも生田君とキスするなんて思ってもみなかった。ましてや、それを田崎君に見られてたなんて。

誰がどう考えても、最悪のシュチュエーションだ。

それなのに、私の心臓は、確実にいつもより速く鼓動している。

一人になって、冷静になって、思い返せば思い返す程、私の鼓動は速くなっていく。

生田君を待っている間、幾度となく、
スローモーションの様に頭の中で再生される映像と
微かに残る唇の感触を思い出していた。

どうして、自分の意志に反して、私の身体は
反応しているの?

いや、正確に言えば、私の意思には反していない。
ただ、今まで、心のずっと奥の方に、ひた隠しにしていた思いが、急に溢れ出してしまったんだ。

揶揄われてるだけだと、言い聞かせる。
だけど、意味を知りたいと思う自分がいる。
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