3度目のFirst Kiss
「で、ここからは先輩の話ですよ。生田君と何があったんですか？生田君に遂に告白されたとか？だって、会社の飲み会の時にキスするなんて、生田君にしては不用意過ぎますよ。」

不用意って、ただ、酔っ払ってただけだと思うけど。
何なら、相手を誰かと間違えたのかも・・・。

「何もないよ。だって、あんなの酔っ払いの悪ふざけだよ。だから、お互い忘れましょうって言って終わった。」

奈緒子の反応は意外なものだった。
明らかに、ガッカリしている。

「えっー、そんな筈ないと思いますけど。生田君、そんな酔ってなかったし。でも、先輩と話して戻って来た後は、ちょっと機嫌が悪かったかな。それでビールガンガン飲んで、その後は酔っ払ってましたけど。」

「田崎君に借りを作ってしまったからじゃない？」

「先輩って仕事はできるのに、自分のことになると本当に鈍感ですよね。まぁ、その内、分かりますよ。」

生田君にも、同じ様なことを言われた気がする。
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