3度目のFirst Kiss
「彩華先輩、残念ながらお昼の時間が終わっちゃいます。でも、まだまだ話し足りないから、次の日曜日のランチはどうですか?本当は、直ぐにでも話を聞きたいけど、今週は出張があるから、それまで我慢します。」

奈緒子はこれ以上、何を聞きたいんだろう。
でも、私も飲みたい気分だからいいかな。

「イベント頑張ってね。でも、土曜日に帰って来るんだよね。奈緒子、イベントの後じゃ疲れてるんじゃない?日曜日はゆっくりすれば?それにデートだってあるでしよ。」

イベントって、どんなにちゃんと準備をしても、当日に何かしらトラブルが起こるものだから。

私達はそれさえ楽しんで仕事をしてるけど、新人の頃はトラブルのたびに泣きそうになってたな。

それを先輩方が魔法のように解決してくれた。今や奈緒子は的確な判断力で、魔法使いの様になっている。だから、3課でイベントがあれば、彼女は同行させられている。

「大丈夫ですよ。今の私の最優先事項は、彩華先輩の真相を聞くことなんです。デートなんて後回しです。」
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