恋はたい焼き戦争


演じ終わると、たくさんの拍手が響いた。





「ありがとうございました…!!」





完璧にやりきった…


部員全員がそういった顔をしていた。




「…ドキドキする」





かえで君は初めての順位発表に胸を高鳴らせているようだった。

もちろん、私も。

そしてみんなもだと思う。


私たちの持ってるものは全部出し切った。


だから…お願い…





「第3位は…森ノ宮学園高校!」

「わ、わああああああ!!」





私たちは見事3位に選ばれ、表彰された。


嬉しくて手が震える。

足も、声も震える。





「鈴ちゃん…!」

「鈴…!!」





誰もが信じていて、でも誰もがその結果に驚いている。





「やったーー!!!」





これも、極限まで頑張ってくれたまーくんと部長のおかげ。


私たちはみんなで抱きしめあって、喜びを噛み締めた。
< 74 / 136 >

この作品をシェア

pagetop