恋はたい焼き戦争
「あああ…あっつーい…」
「かえで…それ以上暑いと言うな。
余計に暑くなるだろ」
「まーくんだって2回言った!」
「今のは不可抗力だろう!」
「あーもう2人とも!
そうやって言い合いしてることが暑苦しい!」
何をしていなくても汗が滲んでくる。
1学期が終わり、夏休みに入った。
それでも部活のために学校へ向かう。
痛いくらいの日差しの中を歩く。
どうしても、暑いと言ってしまうのは仕方の無いことで。
「生き返る…」
部室にはエアコンが取り付けられているため、ドアを開けた瞬間に冷気が私たちを包む。
「おーおー汗だくだなぁ…」
そう言う昴は涼しそうな顔でアイスをかじっていた。
冷たそう…美味しそう…