恋のシャッター
思いもしない流れで、今年のクリスマスは勇斗と拓真のお墓に行く事になった。
電車に揺られ隣町にある墓地に着き、拓真のお墓の前まで来た。
私が買ってきていたお花を拓真のお墓に備える。
……拓真…。
十七歳の誕生日おめでとう、今年は何故か勇斗と来る事になったよ。
まったく……邪魔だよね?
でも…拓真は勇斗の事、好きだもんね。
手を合わせ終えると、私は隣の勇斗をチラッと見て言った。
「…ねぇ?もしかしてあんたも毎年来てるの?」
「あっ?いや~俺は来てたり来てなかったり…かな」
「ふーん…」
「なぁ?俺思ったんだけど…」
「……何よ?」
「拓真さぁ…花よりエロ本の方が嬉しいんじゃねぇのかぁ~?」
「………はっ?」
「いやだってよ~拓真もさぁ十七歳ならきっと見てるって~」