恋のシャッター


「これが仲良く見えますか?南先輩の視力が心配です」



「おまえなぁ~?」



「だいたい勇斗から本を借りるなんて…勇斗はまともな本なんて持ってないですよ?」



「だからおまえなぁ~!」



勇斗が私につっかかろうとすると、南先輩が少し笑いながら口を開いた。



「いや、俺が借りたいのはバスケの本だから、ご心配なく」



「そうだよ、バスケの本だよバーカっ」



「…ちっ…」



「おまえ今ちっ…って言ったろ?」



「さぁ―?」



そして南先輩も一緒に、私達は家に向かった。



勇斗の家の前に着くと、私は南先輩に軽く頭を下げて自分の家に入った。



「ふぅ―…寒い」



ストーブを付けて、私は暖かい飲み物を飲もうとお湯を沸かした。



「…っていうかまだ親帰って来てないし、どこまで行ってるんだか…」



それから私はソファーに座り、ココアを飲んでくつろいでいると、



ピンポーン♪




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