恋のシャッター
拓真と勇斗
年が明けて、一月二日。
拓真と勇斗十一歳の冬。
「拓真~!遊ぼうぜ~」
勇斗が拓真のアパートに遊びに来た。
「いいよ、何する?外は雪だしゲーム?」
「そうだな、ゲームしようぜっ」
二人は拓真の部屋に入っていった。
「それにしても今日は付き合いがいいな?あっ…分かった、実夕が旅行でいないからだろ?」
「そんなことないよ、二人共に遊んでるだろ?」
「そんなことねーよ、おまえは実夕が好きだからな?」
勇斗は拓真をからかうつもりでそんなことを言った。
けど、拓真は動じず…優しく笑って答えた。
「……そうだよっ」
そんな拓真の態度に勇斗は少し驚く。
「俺は実夕のことが好きだよ…」
「おい本気なのか?…アイツのどこがいいんだ?ガサツだし、女らしくないし」
「何言ってるんだよ?実夕は可愛いじゃん」