恋のシャッター
そして携帯を照らしながら二人で階段を降りて行く。
すると先に歩いてた勇斗が、突然声を上げた。
「うぉっ…!」
ガタガタガタガタン…!!
勇斗が階段を踏み外して、下に落ちてしまった。
「……えっ?…勇斗!?」
勇斗の携帯は滑って飛んで行き、私は自分の携帯で勇斗を照らした。
喋らず、気を失っているように見える勇斗に私は駆け寄った。
「ちょっと!勇斗っ…!」
確かこの感じ……前にもあったような…?
“拓真…!…拓真っ!!”
「……勇斗っ!勇斗っ!」
自分でも分からなかった…
何でそんな必死に呼んでるのか。
…とその時、パチパチと電気がついて明かりが戻った。
私は階段下に座り込んでいた。
明かりがついたと同時に、倒れていた勇斗の体が起き上がる。
「……っ!?」
私は言葉に出来ず、ただ勇斗を見た。
すると勇斗は…。